#7 養蚕農家訪問記

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ワナッカム!

養蚕農家(Cluster)への訪問記です。

BAGALUR(8/9)

この日はBAGALURにある以前も訪問したG.Agraharamというエリアへ訪問。

一軒目の農家。

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Rearing house

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黄色いシールはUZI対策

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養蚕農家さん

この農家の奥さんは5年前にSHGに所属していたとのことです。そのSHGは以前の投稿で出会ったSHGでした!

ただこの農家さんはSHGへの関心がとっても低かったです。一度の収穫で400dfls、年間で9~10回の収穫を行います。比較的大きな規模で養蚕に取り組めている、お金にも現状困っていないとなるとSHGに興味が湧かないのはなんとなくわかっていました。

現状に満足している農家へのアプローチ方法は大きな課題です。

二軒目の農家へ移動。

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養蚕農家さん。兄弟です。

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Plastic netrike

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bamboo chandrike

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flower garden

兄弟はぞれぞれのRearig houseで一度の収穫で200dflsのカイコを育てており、CRCから購入してくるカイコの種類によって使用するmountageを変えています。Cross BreedにはBamboo chandrike、Double HybridにはPlastic netrikeを使用しています。

繭を収穫する時期だけワーカーを雇っておりそれ以外お互いの家族で協力しながら仕事を回しているそうです。

二人ともSHGには興味を持ってくれたので今後もコンタクトを取っていきたいです。

BERIGAI(8/10・8/11)

8/10(Wed)

農家へ訪問する前に「SRK SERI BIO CONTROL UNIT」に行ってきました。

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SRK SERI BIO CONTROL UNIT

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UNITの施設自体はレンタルです。

この施設ではカイコを脅かす害虫に対してのBio controlで用いられる寄生虫を養蚕農家に販売しています。またタミルナードゥ州においては唯一のプライベートユニットであり、タミルナードゥ州・カルナタカ州・アンドラプラデシュ州の300戸の養蚕農家をカバーしているそうです。

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UnitオーナーのKANNANさん

寄生虫は1パックで50Rsで販売され、種類も7種類あります。オーナであるKANNANさんはCSRTIで10日間の研修を受けており、Bio controlが必要な農家を探すため、また新たな技術や知識を得るために週に2~3回はCSRTIと連絡を取っているとのことでした。

タミルナードゥ州に位置するこのユニット。養蚕農家から直接連絡を受ける場合もあれば、CSRTIから州政府を介して養蚕農家から連絡を受ける場合もあるそうです。他州となれば距離も距離なだけに届けるのにも時間がかかってしまうのが少し困っているそうです。

「なぜ唯一のプライベートユニットなのか?需要はありそうなのに。」

このユニットに訪問して匂いを嗅げばわかると思います。

例えるなら100日くらい発酵させた牛糞の匂い。(嗅いだことないけどそんな感じ。笑)

小一時間ここに滞在したらきっと私の鼻の機能は失われるでしょう。ご飯をこの場所で食べる、満腹時に来るようなことをしたとしたら私はthrow upしていたと思います(笑)

この場所で仕事をしているKANNANさん。すごいです…

BIO CONTROL UNITを訪問した後に、今回訪問するエリア(G.S.Palli)を管轄するDOS(州蚕糸局)のTSC(Techinical Service Centre)へ行きました。

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TSC G.S.Palli at NERIGAM

訪問したTSCで養蚕農家に対する補助金のリストが貼ってありました。

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Subsidyリスト

養蚕農家に対する補助金は中央政府(CSB)が75%、州政府(DOS)が25%を負担しています。各補助金は「Sapplings Plantation(桑畑)」「Rearing Shed(Rearing house)」「Rack Applaincess(カイコのベッド、Cutting machineやスプレーなど)」「Drip Irrigation」の部門に分かれており、補助金の金額もそれぞれ基準が設けてあります。

例えば、桑畑への補助金に関しては1エーカーあたり10,500Rs。またRearing Shedに関してもその大きさによって額が変わります。

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各年度の目標数値

このエリアにいるほぼすべての養蚕農家が補助金を利用しています。このTSCの管轄エリアにおいてはなんと農家が493世帯いるそうです。

こんな寄り道をしてようやく一軒目の養蚕農家へ訪問。

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養蚕一家。左がお父さんと奥さん。右が息子さんと奥さん。

写真のお父さんは「TAMILGHA VIVA SAYEEGAL SANGAM」という農家労働組合のリーダーで、タミルナードゥ州のKrishnagiri地区においても大きな力を持っています。養蚕以外では花、唐辛子、コリアンダーを育てています。

息子さんは養蚕を始める前はITC Companyという会社で働いていたそうです。

Screenshot of www.itcportal.com

ITC is the market leader in cigarettes in India

お父さんやDOSスタッフからの後押しもあり養蚕を5年前から始めたとのこと。
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「Indian Bankの補助で建てました」っていう印

お父さんは過去にSHGに入っていた経験がありましたが、その時はグループメンバーが月々定額を共通口座に入金しない、貯めたお金を使いっぱなしで返さないなどの問題が起こりうまくSHGが機能しなかったためか、SHGに対しての興味はイマイチでした。

ただ私に対する興味はピカイチだったので今後も通いたいと思います。

8/11(Thurs)

訪問した一軒目は不在でした。以前に訪問した際も不在。

CPに聞いてみたらこの農家はなんとお医者さん。

「会うために病気になるしかないな!」

なんて陽気に言ってました。

気を取り直して二軒目へ訪問。

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葉酸農家さん

一度の収穫で200dfls。ワーカーは男性300Rs/1日、女性250Rs/1日で8名雇っています。

Private Bank(第三者)からのローンがあるとのことでしたが、未だにこのシステムがよくわからない。個人でこのシステムを利用して金利から利益を出している人がいるってことなんでしょうかね。

MAHILA SANGAMIやそのNGOが関わっている女性SHGに関しても知っており、SHGに対しては非常に好意的で是非やってみたいとのこと!

二軒目の農家の訪問後にTSCスタッフの家があるエリア(Chinnarabdoddi)に行きました。そのエリアには養蚕農家が15軒ほどあり、地縁を活かしてSHGを形成するには適している場所です。

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とある農家のRC。ベッドのスペースも十分。天井も高くとても綺麗でした。

ただし、養蚕農家の中には第三者に対してあまり有効的でない農家もいるらしいのでそこをどう解決していくかがポイントになりそうです。このエリアに住む養蚕農家のリストがあるそうなのでもらう予定です。

ヒアリングは続く…

最低このペースで今後も農家へ訪問していきたいですね。

現状に満足している農家にどうしたらSHGに興味関心を持ってくれるんでしょうか?そのために現状を聞き出そうとしてるんですが…うまくいかないですね。

「問題点っていったいなんだよ!」

って感じです。

日々葛藤しながら、しっかり反省しながら活動していきます。

Today’s song

「Who Says」John Mayer

記事を書いている人


名前:あらちゃん
年齢:28歳
出身地:静岡県
静岡県立大学国際関係学部卒。若者支援団体「若者エンパワメント委員会(YEC)」OB。エンパワメントの重要性を認識。
卒業後は人材派遣会社(東証一部上場)にて、製造工場での現場研修の後、営業・採用・労務管理として3年間勤務。青年海外協力隊へ応募し登録から合格へ。27年度3次隊。駒ヶ根訓練所。インドにて養蚕普及活動に携わる予定。

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