インドを知らないインド人に出会えたこと。

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ワナッカム!

インドタミルナードゥ州ホスールにて養蚕農家への知識・技術普及活動に取り組んでます、あらちゃん(@kazuuuyama)です。

なんかブログを書く気がずっと起きませんでした。またマイペースにやってきます。

さて、昨年末のことですが、任地でお世話になっている人が働いているNGOを訪問してきました。活動へも同行させてもらいとても貴重な経験をすることができました。

MYRADA

今回訪問したのは「MYRADA」というNGOです。

Myrada

1968年に設立、インド南部のカルナタカ州・アンドラプラデシュ州・タミルナードゥ州にて、コミュニティ基盤や能力の強化、生計向上活動、天然資源のマネージメント、健康促進、教育水準向上などを目標に活動しています。政府機関との共同経験もあり、ステークホルダーも多く抱えているインド南部ではかなり大きなNGO の一つです。

5つの活動の柱があり、

  1. Natural resource management
  2. Education
  3. Health
  4. Lively food development
  5. Capacity building

を目標とし活動をしています。

私の活動目標の一つである自助グループ(Self Help Group:SHG)も多く形成してきており、住民で組織されたSHGを通じてこれら5つの柱を効率的に普及させようとしています。

今回「現場で培ってきた経験を共有したい。」という有難い言葉を頂いたこともあり訪問が実現しました。本当に感謝です。また「養蚕」を活動村落の住民に「Alternative crop」として可能なら紹介をしたいとのことで今回は村へも同行させてもらいました。

事前のやり取りで当日は7:30に家に迎えに来る!

…はずでしたが訪問当日の5:30に電話がかかってきて集合時間が6:30に変更。(こういうパターンもあるインドは恐ろしい。)

村に訪問する前にMYRADAの事務所を訪問しました。

MYRADAが取り組んでいるWater shed説明用のオブジェクト。山から流れてくる水の貯水方法や灌漑設備について示している。

村落で取り組んできた活動としては

  • 住民に対してPRA(Participatory Rular Appraisal:参加型農村調査)に関するワークショップ
  • Compost trainig(特にVermicompost:ミミズ堆肥)
  • Petty shop(インドでよく見る路上などにあるちっちゃなお店)の設立支援
  • 乳牛の飼料となるAzzola(浮き草)の普及
  • 女性に対しての適切な生理衛生指導
  • 教育を受けれない子供に対するケア

などなど。活動写真も見せてもらうことができましたが日本でも知られているようなメソッドを使って(模造紙・ポストイット、ブレストなど)ワークショップをしている様子を見ることができたのはインドに来て初めての事でした。

 インドを知らないインド人

今回訪問させてもらったエリアは「Kodakarai」というエリア。

今回訪問した集落、実は州政府が支援の行き届かない山の中に住む部族(Tribal)のために与えた居住区(Tribal settelment)なんです。

私の家から車で約2時間。山道らしい山道を通ります。

Kodakarai。約200名が州政府が与えた居住区に生活。

この居住区にはおよそ200名が生活をしています。

山々に囲まれてる村のために生活用水は山から流れてくる水と雨水のみ。近くに川はありません。井戸を掘ろうにも1,200フィート(365,76m)は掘らないと井戸水は手に入らず、井戸を掘るほどの収入もありません。村住民は居住区で生活しているために農作物を育てるための土地も限られており、多くの村に住む男性は他の村へ出稼ぎ・日雇い労働者として働きにいっています。電気は通ってはいるものの、少しの風や雨で停電がすぐに発生してしまいます。

Tribal Development Fund Project(TDF)により設備されたソーラー発電機

停電被害への対応のためにTriba Development Fund Projectにより居住区にはソーラー発電機が何台か設備されており、電気関連の問題は多少は改善されたと言っていましたが、(あくまで支援した側の意見でしかなく)ソーラー発電機のメンテナンス方法を知っている住民はいません。これらが故障した場合はただ業者の修理を待つだけであり根本が解決したわけではありません。

居住区に住む女性たち

女性向けのワークショップ

この日はMYRADAのコミュニティワーカー(実際に村落を巡回するスタッフ)により女性向けのワークショップを実施しました。内容は女性に向けた生理衛生指導です。適切な衛生方法がかかれている模造紙を囲みスタッフが説明をするというスタイルが基本です。

私が日々の活動で見ている配属先のプログラムにおいては、スタッフと住民が地べたに座り同じ目線で物事に取り組む様子を見ることができないのでとても新鮮でした。

このワークショップを始める前、住民の前で私がいったい何者なのかを話す時間を頂きました。

「日本から来たんだよー。日本って知ってる?」

と聞いた時の出来事。私の話を割ってMYRADAのスタッフが住民に向けて話をし始めました。

MYRADAスタッフ
この村の名前は知ってる?

住民
Kodakarai。

MYRADAスタッフ
そうそう。じゃあ、この村が何州なのかはわかる?

住民
・・・

MYRADAスタッフ
タミルナードゥ州って言うんだよ。じゃあ、みんなが住んでいる国はなんていうのかな?

住民
・・・。

MYRADAスタッフ
インドって言うんだー!この人はみんなが住んでいる「インド」とは違う場所の「日本」っていうところから来たんだよ!

このやり取りを聞いていてハッとしました。

彼らは「自分の住んでいる国」を知らないんだ。

このインドを知らない住民の多くは年齢層の高い女性です。それもそのはず。彼女たちには教育を受ける機会がありませんでした。15歳くらいには結婚をし、子供を授かるのが当たり前。教育を受ける機会がなかった彼女たちがインドを知らないのは普通のことなんです。

私が活動している村落で「インドを知らないインド人」に会ったことはありませんでした。もちろん「日本を知らない日本人」に会ったこともありません。

ただただ衝撃でした。

ワークショップを少し見学させてもらった後、男性住民をメインにMYRADAスタッフが代替作物としての養蚕があることを説明。私も一緒になって話を聞いていました。

結論から言うとKodakaraiで養蚕をスタートするのは現実的ではないと私は感じました。

  • 養蚕に当てるだけの労働力がない。
  • 飼育所を建てる土地がない。
  • 桑を育てる土地がない。
  • 気候面での問題。

などなど(「ない」ばっかりで考え方がよろしくないね…笑)。住民のモチベーションをいきなり下げるわけにもいかないので言いませんでしたが障害は多く高そうです。日雇い労働で「養蚕」を経験している住民もいたので可能性はゼロではないだけに今後も関わっていけたらと思います。

またその後の見学で、代替作物としてこの村でMYRADAが普及した商品を紹介してもらいました。それは「ハチミツ」です。

Promotion of Bee-Keeping – Myrada

「Manjari」という商品名で実際に売れれているとのこと。試食したけどすっきりした甘さでとっても美味しかったです。

NGOとの繋がり

Kodakaraiの訪問を終えた帰り道、MYRADAが活動しているエリアで「養蚕」に取り組んでいる村があるとのことなので次回また連れて行ってもらうことになりました。

私の配属先とは直接関係のない活動ですが、地域で活動しているNGOとの繋がりをこれからも大切にして活動していきたいです。ネットワーク広げてくぞー!

村の子供達に紙飛行機が大人気でしたとさ。

では。

Today’s song

「We are」ONE OK ROCK

記事を書いている人


名前:あらちゃん
年齢:28歳
出身地:静岡県
静岡県立大学国際関係学部卒。若者支援団体「若者エンパワメント委員会(YEC)」OB。エンパワメントの重要性を認識。
卒業後は人材派遣会社(東証一部上場)にて、製造工場での現場研修の後、営業・採用・労務管理として3年間勤務。青年海外協力隊へ応募し登録から合格へ。27年度3次隊。駒ヶ根訓練所。インドにて養蚕普及活動に携わる予定。

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