ワナッカム!
8/31に認定NPO法人「ムラのミライ」主催の「メタファシリテーション入門セミナー」に参加してきました。
学びも新たな繋がりも作ることができ有意義な時間を過ごせました。
学んだことや気付きまとめます。

飛行機から見たベンガル湾

何ヶ月ぶりの海だろう…テンション上がった!
Contents
メタファシリテーションについて
メタファシリテーションは「対話」を基本にしています。
「対話」の中では事実質問というシンプルな質問を対象者に聞いていくことで、相手の思い込みを取り除き、潜在的/意識していなかった気付きを対象者から引き出すことができるという手法です。
事実ってなんだ?って思いません?
例えば、
- 過去に起きた事象 ex)昨日、日本に台風が来た。
- 現在進行形のものごと ex)私は今ブログを書いている。
- 誰が見てもわかるもの ex)これはパソコンです。
こういったもの。
そして、メタファシリテーションを実施していく際のポイントは「事実質問」。事実質問は5W1H(What/Who/Where/Why/When/How)のWhyとHowを使っていない質問のこと。※「How」については例外があります。また確認の質問はOK。
まとめると…
- What:何?
- When:いつ?
- Where:どこ?
- Who:誰?
- How many:数
- How much:金額
- How:どうやって(手段)
- Have you ever〜?(経験)
- Do you know〜?(知識)
これらを利用して質問をしていき相手から気付きを引き出していきます。
Why(なんで?)とHow(どう?)はメタファシテーションにおいてはNGです!!
理由は「Why/なぜ」から帰ってくる返答というのは「誤った自己分析」「思い込み」「思い付き」「言い訳」に基づいたものであり事実ではないからです。
例えば、小さい頃によくある親と子の会話や友人との会話を想像してください。
【例①】
親「こらっ!なんでゲームばっかりやってるの!?はやく勉強やりなさい!」
子「うっさいな〜!今からやろうと思ってたんだよ!」
【例②】
A「昨日行った居酒屋どうだった〜?」
B「え、よかったよ〜。」
例①では親が「なんで〜!?」と聞いたことに対し、子は「今からやろうと思ってたんだよ!」と答えています。
例②ではAが「どうだった〜?」と聞いたことに対し、Bは「よかったよ〜。」と答えています。
これらの答えって「誤った自己分析」「思い込み」「思い付き」「言い訳」に該当すると思いませんか?
例①については、本当にやろうとしていたんでしょうか?本当にやろうとしていたとしてもそれは「事実」ではないですね。単なる「言い訳」「思い付き」ではないでしょうか?
例②については、居酒屋の「何が」よかったのかわかりませんね。
「(Aはレストランの料理・内装・店員の接客・ロケーションなんについて聞いてんだろうな…)え、よかったよ〜。」
というBからは出ていない省略された言葉が取れると思います。Aの質問では、Aが聞きたかったことについてBは推測/思い付き/思い込みで答えるしかないですね。
「昨日行った居酒屋どうだった?→昨日行った居酒屋についてどう思いましたか?」
質問を少し変えて考えると…事実を聞いている質問でないことがわかります。
やってみると難しい「事実質問」!
事実質問やメタファシリテーションについての説明を受けた後、2つのワークをやりました。
セミナーで行った2つのワーク
ワークはペアで行いました。
始めのワークは、「一つのものから相手の人となりを知るための情報を知り、関係構築につなげる」という目的のワークでした。
自分/相手が持ってるものに対して「これは何ですか?」という質問を問いかけます。その質問を契機に、「事実質問」のみで相手の情報を集めていくという内容。
ルールは「①事実質問のみ使う」ということ。
コツは①相手に対して本当に興味を持って聞くこと②答えをちゃんと聞く こと。
ちなみに私がペアに対して聞いたものは「ペンケース」でした!
10分ほどのワークでしたが「ペンケース」から「職業」「学生時代の夢」「職場環境」「住まい」など…一見繋がらそうなことについても20以上の情報を得ることができました!「これはなんですか?」からここまで情報が手に入るなんて…とまずびっくりしました。
二つ目のワークは、「相手が課題分析するのを手伝う」という目的のワーク。
ルールは「①事実質問のみ使う②改善案を提案しない」という2点。
コツは「①時系列で聞く(最近/始め/今日/昨日とか)②視覚化すること(手段、困っている状況や人をイメージ)③第三者に迷惑をかけているかいないか」を意識すること。
「改善したい習慣はなんですか?」という質問からスタートしました。※改善したい習慣を聞くということで相手に許可を得て質問をスタートしました。
これも10分ほどのワークでしたが、「相手の改善したい習慣」「習慣により困っている状況(場所・物・人)」「習慣を取り囲む環境(場所・物・人)」「習慣の頻度」など頭の中で描くことができ、30近くの情報を集めることができました。
ただ、ルール②の「改善案を提案しない」がすごく難しいというかじれったかった…笑
心の中で何度も「気付いてーーーー!」って叫びましたね(笑)
大切なのは「相手に気付きを与える」ということ。こちらが一方的に提案しては「メタファシリテーション」の意味がありません。ワークの目的まで達成することができず、難しさを痛感しました。
メタファシリテーションを日常で練習しよう!
「理論」と「実践」では大きな壁があること思い知ったワーク。
経験不足を痛感したワーク。
事実質問を積み上げること・ゴールに繋げることの難しさを感じたワーク。
ただ意識をすればメタファシリテーションは日常生活で練習できます!
- やり取りを観察する(職場での自分/他人の会話、TVや雑誌のインタビューなど)
→やり取りやインタビューを聞いて「あ、事実質問で聞いてる!」「私ならこう聞く!」とか。 - モノについて聞く※自問自答OK
→事実質問は最低30はできるように。30できたら50、50できたら60…のように。 - 友人などの悩み相段に利用
→悩みの根本を探る、興味を持つ努力!本当の動機を探る!
早速やってみようと思います!「途上国の人々との話し方」も購入できたのでこちらも読み込みたいです。
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セミナーでの気付き
セミナーを通して「目的を定め、明確にしてから対象に事実質問を実施する」ことの重要性をかなり痛感しました。
私が今やっている活動は「養蚕農家が抱えている課題やニーズを汲み取る」という目的があります。そこで汲み取れた「課題」「ニーズ」が2年間の基盤。
…「課題」「ニーズ」ってなんだろうか?
「何についての課題なのか?水?電気?労働力?」
「水について何が問題なのか?井戸水が汲めない?川まで汲み取るパイプが故障?」
「そもそも水は農業用水のこと?生活用水のこと?」
ニーズはともかく課題については養蚕農家へ訪問する際に「何についての課題」を見つけたいのかをクリアにする、目標設定を1日1日していく必要があると感じました。
「養蚕農家が抱えている課題」という抽象的な問題を、メタファシリテーションを有効的に活用して具体的な問題が導けるように活動したいです。2年間の活動目標と成果を見直さないとな。
セミナーに参加してよかったです!
前川さん、Ramarajiさんありがとうございました!短い時間でしたがお世話になりました。
スタディーツアー参加者の皆さんが羨ましいな!
「魚を与えるのではなく、魚の獲り方を教えるのではなく…魚は必要か?」
セミナーを終えてこの言葉がスッと頭に落ちました。
Today’s song
「セプテンバーさん」RADWIMPS